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但し、小説・文章等の著作権は放棄しておりませんのでご了承ください。
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もう、うちには来てくれないの?
あれからずっと、あなただけを待っているのに。。。
何時間も寝つかれない夜、あなたは訪れてくれた。
あの頃、私は都心の狭いアパートで一人暮らしだったから、
あなたが来ると、廊下に響く足音と鍵を回す音ですぐにわかったの。
でも鍵なんて渡してないのに、なぜ持っていたの?
あのアパートには6年間住んでたけど、その間あなたが来てくれたのは、3回だけ。
来ても長居はしてくれなかったわ。
それなのに、今でも私はあなたの事を思い出すと、胸がキュンとくるの。
そして、心も体も何かに包まれたみたいに、すごく温かくて安心するのよ。
最初の日、覚えてる?
あなたは私の寝床にちょこんと座ったわ。
そして二人は声を出さないのに会話ができた。
私はそれが嬉しくて、いっぱいおしゃべりをしたわよね。
でもね、
一つ聞きそびれたことがあったの。
「あなたは誰?」
私は怖くてずっと目を閉じていたから、あなたの顔は知らないのよ。
2回目、そう、あなたが私を抱いてくれたあの日。
仰向けに寝ている私の下から、あなたは魔法みたいにお布団から湧き出てきた。
そして背中からギューと、抱きしめてくれたわ。
あのとき、耳元の吐息が温かくて、心が和んだ。
それにあなたのそのたくましい腕に、私は溶けてしまいそうだった。
あなたのものが入ってきた時、私は生まれて初めて“誰かと一つ”になれた気がしたのよ。
そして3回目の訪問では、
ごめんなさい、嫌なもの見せてしまって。
「彼がいたんだね。じゃあ、もう僕の出る幕はないね。」
寂しげな声を落としたまま、あなたは消えてしまった。
あのとき、私の横で寝ていた男なんて、誰だか忘れてしまったわ。
あの日からもう何年立つのだろう。
あれから私も何度も引っ越して、今は家族と住んでいるのよ。
それでもあなたを忘れられない私って変かしら?
あぁ、もう一度、あなたに・・・・。
あなたに・・・会いたい。
そして・・・抱かれたい。
もう一度してくれる?
背中からの抱擁
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